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虔十(けんじゅう)公園林 宮沢賢治 [本、映画、テレビ他]


この頃本を読む代わりに朗読を聴くといつか書きました。
たくさん聴いているけれど途中で寝てしまう事が多い

この虔十公園林は三度くらい聴いただろうか


年を取り、何もかも衰えていく中で

今までの経験からか世の出来事からか
以前とは違う感性になっている事がある

もし、この本を悩み多い時に読んでいたら

今の様な感じ方はしなかったように思う

青空文庫にありますからお時間のある時にでも

虔十公園林

https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/4410_26676.html


kokijur.jpg


私のあらすじ


虔十はいつも縄の帯を締めて自然に歓喜して笑っていました。

それを観て子供たちはバカにします。
今でいう知的障碍児なのでしょう

言われた事はなんでも一生懸命。

そんな虔十がある日杉苗700本買ってと母にねだります。
隣りにある野原に植えると言って
その野原は植林には向きません。兄さんは無駄だと言いますが
お父さんか言います。
今まで何一つ頼みごとをしないのだから買ってやれと

そして納屋から道具を持ち出して杉苗を植えます。

隣りの男はあんなところに杉など育たないと嫌味を言いますがそれでも

杉苗を植え続けます。700本です
枝打ちもしました。
杉は高くはそだちませんが並木道のようになりました。

その林には子供たちが集まるようになりました。

学校帰りの子供たちは隊列を組んで大騒ぎです。
隣りの男が杉で日影になるから切れと言いますが
生れてはじめて嫌だと抵抗します。
その虔十は秋にチフスになり死んでしまいました。


この村はその後開発によってにぎやかになりました。

町になったのです。
年とったお父さんにあの林を売ってくれという人もいましたが
売りませんでした。虔十が作った林なのですから


何十年もたって虔十が林を作った頃、その林で遊んだ子供が

今は博士となり町へやってきました。
そして子供の頃遊んだ林が今もある事に驚くと共に喜び
校長先生に言います
虔十公園林と名をつけていつまでもこの林を保存するやうにしては
そしてその通りになりました。


何でもない話なのですが私にはとても感じるものが多かった。

今だから感じるのでしょうか


優生思想とか、マイノリティーとか生産性とはなんだろう

心に温かいものを残してくれるこの本に救われました。

この話は初めてですが、若い頃読んだ本を読み返して
感動する事もあるのです。人は日々生きているのですね



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